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これも幼稚園の先生から聞いた話しです。 娘の幼稚園では、毎日の活動にルーティーンがあります。つまり、毎日お決まりの一連の活動パターンです。たとえば、教室についたらベルが鳴るまでは自由に遊んでいい。ベルが鳴ったら教室の一角にある「カーペットエリア」に集まって、みんなで座って挨拶をし、その日一日のスケジュールを先生から聞く。そしてその日のスケジュールをこなしたら、帰りの時刻になっていつものようにバスに乗って帰宅する、という具合に。 スケジュールとは、その日一日に行う予定のことがらとその順番です。「まず最初はお歌の時間。次はみんなで粘土遊びをして、その次におやつ、それから…」という具合。そこには「スケジュール・ボード」があって、ボードには子供にもわかるように各活動を絵で現わしたカードを順番にならべておくそうです。おやつの時間にはおやつの時間のルーティーンがあり、帰り時刻になると、またその時刻のルーティーンがある… そんな調子らしいです。 子供はそれを繰り返していくうちに、ルーティーンを覚え、毎日の生活にはリズムが出来、行動面でも情緒面でも安定していくのだそうです。いつもとは違う予定が組まれていても、朝のうちにその予定について聞くので、とまどうことはないのですね。そしてまだお歌の時間なのにおやつを食べた〜いとか、まだ粘土の時間なのにお外に行きた〜い、というような子供がいると、先生はその子をスケジュールボードのところへ連れて行き、「ほらね、まだおやつの時間ではないでしょ? 今はまだお歌の時間だから、おやつの時間になるまで待ちましょうね」と説明するのです。 そうすると、驚くべきことに、子供は結構納得するんだそうですよ! 盛り沢山な毎日であっても、このルーティーンとスケジュールのおかげで、子供たちは振り回されずに済むのですね。 このようなルーティーンやスケジュールは単に大人にとって都合がいいばかりでなく、子供の認知的及び情緒的な発達にも良いそうです。それならば、幼稚園だけでなく、家庭での生活にも是非取り入れてみたいものですね。たとえばお寝んねの時。寝る体制に入るときの一連の流れを毎日同じようにすると、子供は「あ、お風呂だ、じゃあお風呂から出たら絵本を読んで、そしたらお寝んねだ」などとわかるようになるので、寝る前にすったもんだもめないですみます。(一歳前後の赤ちゃんでもそうです。たとえ本人は言葉で表現できるように意識しているわけではなくても、ちゃんと「流れ」を記憶していて、自分でその流れにあわせるようになるのですね。寝る前にいつもやっていることをたまにやらなかったら、子供が怒ってぐずった、なんていう経験を持つお母さんも多いのでは?) また、今日は午後からはスイミングがある、などという日には、昼食後やぶからぼうに「さあ、これからスイミングよ」と言うのではなく、朝のうちに「今日はお昼御飯がおわったらスイミングに行くからね」と子供に伝えておくようにするのです。まぁ、そんなことをしたら朝から興奮されちゃって、他のことが出来なくなってしまう、なんてこともあるかもしれませんが。(^_^;; でも、子供にとって毎日の生活がサプライズの連続であるよりは、自分なりに何が起きるのか把握できている方が、子供の情緒面にとってもプラスだというのは、なんとなく納得できますよね。 昨今、母親もすっかり忙しくなって、子供を自分の用事のために引きずり回してしまう、なんてことが増えているのではないでしょうか。せめてルーティーンをおさえ、スケジュールをあらかじめ分かち合うことで、子供にも安定感を与えてあげたいものです。これは、まだ自分で自分の生活を律することのできない子供にとって、大切な「枠組」となるのです。 (5/1998、9/2002加筆) |