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三つ子の魂、百まで

三つ子の魂、百まで:「幼いときの性質はおとなになっても変わらない。(角川国語辞典)」

あれは私がまだ結婚する前のことだったと思います。ある発達心理学者の講演会に行ったとき、講師がこのことわざを引用し、子供がだいたい3才になるころまでに身についた性質や習慣は大人になってもなかなか変わらないものだ、というようなことを言っていました。

長女が生まれて2才過ぎた頃に、ふとこのことを思い出したのです。私はあせりました。これからの一年間のうちに、娘をしっかりしつけないと大変なことになるぞ、と。しかし結果は惨憺たるもので、3才になった時の長女はまだ立派な野性児でした。 

今にして思えば、3才になるまでにきちんとしたマナーを教え良い生活習慣を身につけさせなくては、とあせるあまり娘には随分厳しく接してしまった時もありました。しかし2才児に向かってなにを言ってもほとんど無駄なこと、具体的なしつけは結局3才過ぎるまではあまりできなかったというのが現実です。 

娘が3才になるまでに私に出来たことといえば、「ママはあなたのことを、だぁ〜い好きなのよぉ〜」「ママやパパがあなたのボスなのよ〜」ということを、私に出来うる限りのコニュニケーションの手段を使って娘に伝えた、ということでしょうか。
3才になった時点では野性児でしたが、もうすぐ7才になる今ではまぁまぁよく躾られたいい子に育ったと思っています。(親ばかのひいきめかも(^_^;) )

独立心が益々強くなっていくこれからが肝心なところだと覚悟してはいますが、二人の間には愛があるからきっと何とか乗り切れる(笑)と思っています。

今の私は、子供が小さいうちの子育ての基本は、親と子供の間に密接な愛情関係・信頼関係を築き上げることだと思っています。

よい生活習慣を身につけさせることはとても大切です。外から帰ってきてからのうがい手洗いにしても、歯磨きにしても、出された食事を全部食べることにしても、挨拶にしても、言われなくては出来ないのでは本人にとっても負担になりますが、それが自分の行動パターンの一部になっていればたいして苦にならないはずです。

しかしそのような習慣を3才までに習得させるのは、個人差もあるでしょうが、まず無理だと思います。3才未満の子供は、何を言っても何をやらせても、わかっているのかいないのか、どうも手応えがありません。しかし親の愛情には確実に反応してくれます。

だから私は子供が小さいうちは、親子の間の密接な愛情関係・信頼関係という土台造りをする時期だと思うのです。子供の行動パターンをシェイプアップするのはそれからでも遅くはありません。むしろ、そのような土台がしっかりあればこそ、後のしつけがやりやすいのではないでしょうか。

三つ子の魂、百まで。小さい頃に愛し愛されることを知った子供は、大人になっても愛し愛されることが出来る人間に育つと信じます。

(2/1998)

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